●まず書こうと思った「グルコース物語」
最近のテーマは、糖尿病治療の歴史から、「グルコース物語」というものに変化してきました。
おそらく、この「グルコース物語」をまず最初に完成させようと思います。
どうして「グルコース物語」を書こうと思ったかを書いていきます。
●馴染みが薄い「血糖」という言葉
糖尿病の診療をしていると、どうしても「血糖」という言葉をよく使います。
「あなたの今日の血糖は、168mg/dlですね。少し高いですよ。」
「今日の血糖は、92mg/dlです。非常に良いですよ。」
「今日の血糖は高いので、少しインスリンを増やしましょう。」
などなど。
糖尿病外来ではこんな風な言葉をよく使います。
しかし、よくよく考えてみると、「血糖」という言葉は普段使わない特殊な言葉であり、
多くの人がピンときていないのではないでしょうか。
「血糖」とは、そもそも何なのでしょうか。
●「血糖」とは「血液中のグルコース濃度」
「血糖」という言葉が表す意味は、「血液中のグルコース濃度」です。
グルコースとはブドウ糖ともいいます。ちなみに、グルコースは砂糖とは違ったものです。
砂糖は、二糖類(グルコースなどの単糖類が2つ結合した糖)であるスクロース(ショ糖ともいいます)が主な成分です。
スクロースが分解されると、グルコースとフルクトースに分かれます。
砂糖が特徴的なのは、グルコースよりもむしろフルクトースが含まれているところにあります。ちなみに、フルクトースは「果糖」ともいいます。
●そもそもグルコースとは何なのか
ここは極めて重要なことなのですが、糖尿病は「血液中の砂糖(スクロース)の濃度が高くなった病気」ではありません。あくまで、「グルコース(ブドウ糖)」の濃度が高くなった状態なのです。
それでは、「グルコース」とは、一体何なのでしょうか。
どうしてヒトの血液には、グルコースが流れているのでしょうか。
血液中のグルコースは何に使われているのでしょうか。
糖尿病では、どうして血液中のグルコース濃度が高くなってしまうのでしょうか。
インスリンや薬を使うと、どうして血液中のグルコース濃度が下がるのでしょうか。
●「グルコース物語」の知識はとてもためになる
こんな感じで物語が進んでいく予定です。
実はこの「グルコース物語」をすべて理解するのは非常に難しいことなのです。
しかし、「グルコース物語」をきちんと理解できると、糖尿病の治療について飛躍的に理解が進むことは間違いなく、さらに、栄養についての理解も飛躍的に高まります。
しかも、この知識は、おそらく医療従事者だけでなく、一般の方にも、非常に大切な知識になると確信しています。
「グルコース物語」を知ることによって、日常生活での「グルコース」との付き合い方が変わってくるからです。
もちろん、難しい話だけでは、読んでいくのも大変ですし、とても覚えられないでしょう。
やはりランドマップ研究室のメンバーであるランドマ、なすび、みかんたちの対話と共に理解を深めていくのがいちばんでしょう。
とにかく、「グルコース物語」を作り込んでいきたいと思います。
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